Nutanix AHV環境でPRIMECLUSTERを使用する場合、Nutanix AHVホスト上のゲストOS間クラスタリングが可能です。
Nutanix AHV環境において、ゲストOSに異常が発生すると、ゲストOS上のアプリケーションが動作できない状態となります。ゲストOSにPRIMECLUSTERを適用することで、異常発生時には運用系のゲストOSから待機系のゲストOS上へアプリケーションの切替えが発生し、信頼性の高いゲストOS環境を実現します。
クラスタノード数:2ノード
クラスタシステムの運用形態:1:1運用待機、相互待機、スケーラブル運用(Symfoware Server(Native)のホットスタンバイ機能使用時のみ)
Nutanixの機能との組み合わせ可否は以下の通りです。
Nutanix機能 | 組み合わせ可否 | 補足 |
|---|---|---|
VM HA | 〇 | |
スナップショット | ○ | VM停止状態で採取してください。 |
Migration | ○ | |
異なるバージョンのAOSホスト間でのクラスタ構成 | × | |
Nutanix Moveによる移行 | × | |
VMのメモリサイズ/CPU数のホット追加 | ○ | |
VMのメモリのオーバーコミット | × |
AHVホスト異常
クラスタインタコネクト定周期監視によりAHVホストパニック等の異常を検知し、待機系に自動切替えします。
ゲストOS異常
クラスタインタコネクト定周期監視によりゲストOSハングアップ等の異常を検知し、待機系に自動切替えします。
ディスクアクセス異常
GDSのボリューム管理機能と組み合わせることで、ディスクアクセスの異常を検出(Gdsリソースで監視)し、ディスクアクセス不可の場合に待機系に自動切替えします。
ネットワーク異常
GLSのネットワーク監視機能と組み合わせることで、AHVホストのネットワークカード故障等の異常を検知し、待機系に自動切替えします。
クラスタアプリケーション異常
クラスタアプリケーションのリソース異常発生時に待機系に自動切替えします。
Nutanix AHV環境では、I/Oフェンシング機能を使用した強制停止方式を使用します。
I/Oフェンシング機能を使用した強制停止では、SCSI-3 Persistent Reservation を排他制御機能として利用し、異常が発生したゲストOSをパニックにより停止させることで業務の切替えを実現します。
Nutanixのボリュームグループ機能で作成した仮想ディスクをゲストOS間で共有する必要があります。
参考
I/Oフェンシング機能を使用したクラスタ構成では、SA_icmpシャットダウンエージェントを設定することで、ネットワーク(管理LAN/インタコネクト)経路でゲストOSの応答の有無を確認し、応答が無い場合に切替えを実施します。このため、異常が発生したゲストOSが完全に停止していない場合(OSハング状態等)、両方のゲストOSから共用ディスクに同時にアクセスされる可能性があります。I/Oフェンシング機能は、SCSI-3 Persistent Reservation を利用することで両方のゲストOSからの同時アクセスを防止します。
なお、確認に使用するネットワーク経路のNICが停止していた場合、そのネットワーク経路ではゲストOSの応答の有無を確認しません。すべてのネットワーク経路のNICが停止していた場合は、ゲストOSの応答の有無を確認できないため、切替えを実施しません。
引継ぎIPアドレスを登録しているクラスタシステムでは、切替え時に通信機器の経路情報が更新されるため、複数のゲストOSで引継ぎIPアドレスが活性化された状態となった場合でも、切替え先のノードにアクセスできます。ただし、異常が発生したゲストOSが完全に停止せず残り続けた場合、通信機器の経路情報が切替え元のノードに戻ることがあります。切替え先のノードから通信機器に対して60秒周期で経路情報を通知することで、誤って切替え元のノードにアクセスされる時間を短縮します。

Nutanix AHV環境で利用できるGDSの機能は以下の通りです。
ゲストのシステムディスクのミラーリング
UEFIブート環境で利用可能。
ゲストのSCSIデバイスに対して、システムディスクのミラーリングが可能。
ゲストの仮想ディスクのミラーリング
可用性向上を目的としたミラーリングが可能。
ゲストのSCSIデバイスに対して、ミラーリングが可能。
設定方法は、VMware環境での設定方法と同じ。
クラスタシステムの共用ディスク管理
ゲスト間で構築されたクラスタシステムの共用ディスクの管理が可能。
サポートするディスクタイプは、シングル、または、ミラー。
Nutanixのボリュームグループ機能で作成した仮想ディスクを利用可能。
設定方法は、VMware環境での設定方法と同じ。
注意
PRIMECLUSTER GDSの以下の機能は使用できません。
サーバ間ミラーリング
GDS Snapshot
Nutanixを使用する環境では、アプリケーションが動作するサーバは、VMとして、NutanixのゲストOSに集約されます。
ゲストOSのNICは、Nutanixホストにある仮想スイッチのポートに接続されます。
ゲストOSは、この仮想スイッチを経由して、外部と通信します。仮想スイッチのポートはNutanixに管理されます。
GLSは、NutanixのゲストOSで動作します。仮想スイッチのポートを束ねることで、ネットワークの冗長化を実現します。
Nutanixで必要な仮想ネットワークについては、Nutanixのマニュアルを参照してください。
GLSをNutanixのゲストOSで使用してネットワークを冗長化する場合、GLSで束ねるポートは、異なる仮想スイッチに接続されている必要があります。そのため、GLSが束ねるポート数と同数の仮想スイッチが必要になります。
Nutanix AHV環境での、各二重化方式の対応は以下の通りです。
なお、Nutanix AHVホストには、GLSを導入できません。
二重化方式 | サブネットの設定が IP Address Management:無効の場合 | サブネットの設定が IP Address Management:有効の場合 |
|---|---|---|
高速切替方式 | ○ | × |
NIC切替方式 | ○ | × |
仮想NIC方式 | ○ | ○ |
GS連携方式 | ○ | × |
注意
IP Address Managementが有効となっているサブネットに接続されたNICに対しGLSを設定する場合は、以下に注意してください。
仮想スイッチに対し、NICチーミング機能の設定など、NICを冗長化
仮想NIC方式(NIC非冗長構成)を設定
仮想インタフェースの設定ファイルに、SHAMACADDRは指定しない